普通の人のペダリングだと、 下死点の6時を過ぎると逆向き(下向き)の力がかなり大きいですが、 あのペダリング効率が世界一と言われていた中野浩一氏でも、引き上げ方向にはトルクは掛かっていないことが解明されています。
但し、下死点以降の下向き方向の荷重が、他の選手に比べると非常に少ないということです。
非常に少ないとはいえ、逆向きの荷重は僅かに掛かっているということは、 脚1本分の重さがある以上は全く脱力しても無しにはならないということでしょう。
今は引き脚という概念を持ってペダリングする人は居ないと思います。
回すというより体重を掛けて踏み、 5時点以降は完全に脱力して、 反対側の脚が踏み込む力を阻害させない という考え方が主流です。
ロード選手でもピスト選手でも同じです。
引き脚を意識して踏み込む力が減ったら 全くの逆効果になります。
そもそも、体重を掛けて踏み下ろすのに対して引き脚なんていくら頑張っても微々たるものでしょう? ですから、完全に下死点まで踏み込まずに 5時点以降は完全脱力するが正解だと思います。
ですが、それが出来る人はほとんど居ないらしく、下死点でも地面方向に踏んでいるのが普通で、下死点で下に踏んでいるのだから、自分の身体を上に押し上げる作用しかしない領域があるということですね。
ロードレースのクラブチームを持っている店か競輪選手が行く様な店だと、 ペダリングモニターがありますから、 自分のペダリング効率がグラフィックで ハッキリ分かります。
また、ワット数も同時に出ますので、 ペダリングを変えることによって後輪出力が変わるのも分かります。