同時期のベストと評価される、歴史的なヘビー級と堂々渡り合ったマルシアノ。
階級を上げてからは、戦う相手を選り好みし、戦う時期も徹底的に吟味し続けたメイウェザー。
今から四半世紀以降後の在米専門記者&識者、そしてマニアたちは、メイウェザーの無敗レコードにどんな評価をくだすのでしょう? ラスベガス・ディシジョンと、エルボー(L字)及びクリンチ&ホールディングに代表される反則行為に加えて、手数と動きを限界までセーブし、打ち終わりを1発か2発タッチするだけでペースポイントをかすめとる省エネ・安全策・・・・・ 莫大なPPVセールスを背景にしたラスベガスでのやりたい放題は、もはや”メイウェザー基準”と呼ぶしかない異常事態。
ラスベガスで戦い続ける限り、明らかな反則行為も含めて、メイウェザーのやることはすべて正義。
何もかもが是とされる。
メイウェザーとの第1戦で「ダーティ野郎」と非難されたマイダナは、次のように反論した。
「オレがダーティ? みんながそう言うんなら、おそらくその通りなんだろう。
だが、ヤツも十分にダーティだったよ」 稀代の天才的なボクサーであったことは疑う余地はないけれど、その天才を限界まで追求するのではなく、ペースポイントと軽打を過剰に評価する傾向へと、年々歳々傾くばかりの”ラスベガス・ディシジョン”を味方につけ、出し惜しみすることで延命を続ける道を選択した。
Yahoo! Sportsで健筆を振るうケビン・アイオリは、2013年5月に次のような記事を発表しています。
*Floyd Mayweather Jr. can't be considered greatest of all-time due to lack of elite competition http://sports.yahoo.com/news/boxing--floyd-mayweather-jr--needs-better-competition-to-be-considered-an-all-time-boxing-great-081348047.html #### He's done that throughout his career, and that's why he is unquestionably the best of this time. But his lack of opposition will never allow him to be compared to guys like Robinson, Henry Armstrong, Muhammad Ali and the sport's other super elite. 彼は自身のキャリアを通じて、彼自身の流儀をひたすら押し通してきた(上述したマッチメーク、省エネ・安全策、反則等々)。
彼が現代のP4Pキングとして君臨していられるのは、そのお陰と言っても過言ではない。
けれども、真のライバルとなり得る旬の強豪との対決を避け続けてきた代償として、シュガー・レイ・ロビンソン、ヘンリー・アームストロング、モハメッド・アリや、彼らに匹敵するスーパースターたちに肩を並べることは許されない。
#### 計算高いマッチメークと、ウェルター級に上げて以降の臆病極まりない戦い方ゆえに、メイウェザーは真のリスペクトを得られない。
リング上でのパフォーマンスではなく、馬鹿げたペイ・パー・ビューの売上こそが、メイウェザー伝説を支える根幹となっている。
そう評して、間違いないのでは・・・・・