まずは純正と候補のホイール&タイヤのスペックをご確認ください。
エクスプローラーは2014年からハブ回りのスペックが変更になっていますのでご注意ください。
★のついている部分が留意点です。
<純正スペック> ホイールサイズ:17×7.5J+44 ボルトパターン:PCD114.3×5穴 ホイール側センターボア:70.6mm (車体側センターハブ径:70.5mm) タイヤサイズ:245/65R17 <候補スペック> ホイールサイズ:22×8.5J+38★ ボルトパターン1:PCD114.3×5穴 ボルトパターン2:PCD120×5穴 ホイール側センターボア:?★ (車体側センターハブ径:70.5mm) タイヤサイズ:235/30R22★ ★ ホイールサイズ 純正ホイールに対して概ね25mm程度のツラ出しまで車検対応です。
質問者様の候補ホイールは約20mmのツラ出しなので問題なく履けます。
純正 17×7.5J+45 (±0mm) 候補 22×8.5J+38 (+19.7mm) ★ ホイール側センターボア アメ車のセンターボアは情報が錯綜するのでショップでも実測しないと怖いと言っている程です。
わたしのデータでは車体側センターハブ径が70.5mmの凸、純正ホイール側のセンターボアが70.6mmの凹となっています。
この凸凹が噛み合うことでホイールセンターを合わせるだけでなく、ハブボルトの折損を防ぐストッパーとなります。
ナットの絞め込みが甘い時や事故の時などに、この噛み合わせが命綱になります。
候補のホイールが市販の社外品であればセンターボアは大きめの穴になっているはずです。
例えば、ホイール側のセンターボアが72.6mm立った場合は「72.5/70.6」(外径72.5/内径70.6mm)というサイズの「ハブリング」を用意してください。
★ タイヤサイズ 最大の問題点がこのタイヤサイズのセレクトです。
結論からお話しすると235/30R22はNGです。
正直見栄えも迫力に欠くほか乗りにくくなります。
<ロードインデックス> 例えば「245/65R17 107H」という表記であれば「107」がロードインデックスです。
タイヤの耐荷重能力を示す指標で、タイヤ内の空気容量が大きいほど高い耐荷重性能があるものとして、より高い ロードインデックス(以下「LI」とします)が割り振られます。
インチアップをするとホイールの体積が増える代わりにタイヤ内の空気容量が減るためLIが下がってしまいます。
それを補うためにタイヤ幅を広くするほか、空気圧を高めて耐荷重能力を補います。
しかし、通常のタイヤでは240~250kPaまでしか空気圧を高められませんので、より高い空気圧によってより高い耐荷重能力を備える「エクストラロードタイヤ」(=レインフォースドタイヤ)というものが、偏平率の低いタイヤに用意されています。
タイヤサイズの後ろに「XL」と付記されているケースが多いです。
では、エクスプローラーの車両総重量を見ていきたいと思います。
わたしの手元に車検証がないので概ねの値を記載します。
車両重量 2,200kg 車両総重量 約2,500kg (推測) 前輪荷重 約1,400kg (推測) 後輪荷重 約1,100kg (推測) 一番重たいのは前輪の約1,400kgですが、1輪当たり700kgの静止荷重となっています。
ブレーキング等ではさらに荷重がかかります。
ゆとりをみて1輪当たり750kgの耐荷重性能を見ておけばいいでしょうか。
純正:245/65R17 107 LI:107 → 耐荷重 975kg/輪まで 適合リム:7.0~8.5インチ タイヤ外径:750mm 候補:235/30R22 90XL LI:90XL → 耐荷重 600kg/輪まで →× 適合リム:8.0~9.0インチ →○ タイヤ外径:700mm →○ 推奨1:255/35R22 99XL LI:99XL →耐荷重775kg/輪まで →○ 適合リム:8.5~10.0インチ →○ タイヤ外径:737mm →○ 推奨1:265/35R22 102XL LI:102XL →耐荷重850kg/輪まで →○ 適合リム:9.0~10.0インチ →△ タイヤ外径:744mm →○ 候補の235/30R22 90XLでは重たいエクスプローラーの車種は支えられないということです。
推奨タイヤを挙げておきました。
XLと書かれたエクストラロードタイヤ(=レイフォースドタイヤ)は、通常より高めの空気圧を入れることで性能を発揮します。
概ね40~50kPaほど高めの空気圧を入れる必要があります。
LIについては以下のURLもご参照ください。
http://tire.bridgestone.co.jp/about/tire-size/pressure-list/index.html <タイヤ幅> 先ほど、インチアップをするとタイヤ内の空気容量が減るので、それを補うためにタイヤ幅を広げると書きましたが、タイヤ幅を広げるには別の役割もあります。
インチアップをするとタイヤの剛性が高まりたわみにくくなるため、タイヤの前後方向の接地面積が減少します。
それを補うためにインチアップした際にはタイヤ幅を広げます。
質問者様の候補のタイヤは逆にタイヤ幅が狭くなってしまっていますので、推奨されるインチアップではありません。
純正:245/65R17 候補:235/30R22 <タイヤ外径> 最後にタイヤ外径ですが、こちらも候補のタイヤは厳しいですね。
実は車検ではメーター誤差は-22~+6%まで許容されているので問題ありません。
問題となるのは見栄えです。
純正:245/65R17 外径750mm 候補:235/30R22 外径700mm 推奨1:255/35R22 外径737mm 推奨2:265/35R22 外径744mm 候補タイヤの外径がかなり小さいことが分かると思います。
車両というのはタイヤ外径が大きい方が車体が大きく立派に見えます。
逆にタイヤ外径が小さいと貧相になります。
特にSUVの場合は純正よりも少し大きいぐらいが見栄えもよくなります。
22インチはサイズが少ないのですが、推奨としているタイヤでも純正タイヤの外径より少し小さいです。
推奨1はリム幅が合致しますが、推奨2はリム幅9インチ以上が適合リムなので、ややリム幅が足りません。
本当は22×9.0J+38~40に265/35R22がよいと思います。
<ガリキズ問題> インチアップをして最も乗りにくくなるのが段差や縁石の乗り越えです。
斜めに住宅街の縁石を越えるとき等に非常に傷つきやすくなります。
横幅2mの車両なので、結構気を使うと思います。
この点予め覚悟の上、交換されるとよいと思います。
以上、長くなりましたがお役に立てましたら幸いです。
ご不明な点があれば追加でご質問ください。