公称燃費の計測はJC08モード走行での実測値が用いられています。
計測については国土交通省が規定したものですから、故意にメーカーが不正を働かない限り正しいものです。
ただ、このJC08モードの走行パターンが現実と大きく乖離しているので、結果として燃費値も実燃費と大きく乖離しています。
更に、メーカーはこの計測方法で最良の結果を出すために、チューニングを行っているので、乖離はますます大きくなります。
ガソリン車の実燃費は公称燃費の概ね7割。
ハイブリッド車の実燃費は公称燃費の概ね6割。
といったところです。
(走行環境により大きく異なりますけど) 日本メーカーはJC08モードにチューニングしていますが、チューニングされていない輸入車はこれ程の実燃費との乖離はしていません。
このチューニングを不正と思え無い事もありませんが、制度上は不正ではありません。
JC08モードを使っている以上、乖離は大きくなる一方です。
今の自動車市場は燃費競争ですから。
この状態は不健全ですから改める必要性がありますが、今の状況に納得してしまっている国民にも問題があります。
JC08モードは数年前にパブリックコメントを実施した上で制度が改正されました。
このパブリックコメントでJC08モードに異議を唱えた国民は数人しかいません。
それだけ国民は感心が無いか、決められた事に従うだけというスタンスなのです。
制度改正にはパブリックコメントが義務付けられていますから、国民が意見を出さなければ行政やメーカーの思うがままです。
来年には、国際標準WLTPでの計測値になるかもしれません。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20160328_750387.html http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000162.html 実燃費との乖離が少なくなる可能性があります。
北米と燃費値は概ね同じになるでしょう。
それでも、メーカーは測定基準で最良の燃費が出るようにチューニングしますから、実走行を網羅するような基準で無い限り、乖離は出るものです。
最悪な走行パターンを用いた最悪燃費を公称にでもしないと、実態より良い燃費でカタログ記載されますから。
同じ走行パターンでの相対比較であれば、実燃費と乖離していても車の同士の性能は比較はできるので、公称燃費の絶対値は最初から信じてはいけません。
(chairman2014さんへ)