スライドドアは、安全性に問題があるため。
なぜスライドドアにするのか、それは開口部を大きくして昇降性を良くするためです。
日本の道路や駐車スペースは狭いため、これが重宝されるのです。
開口部が大きくなるとボディ強度が下がります、するとボディやドアに補強材を入れる必要があることから重くなります。
重くなるのは、燃費上でも好ましくありません。
これが、そのスバルの回答にもあるわけです。
日本メーカーのスライドドア車、その大半が国内専用車です。
ミニバンはボディ強度を確保することからも、専用のシャーシを準備する必要があります。
トヨタや日産といった規模の大きなメーカーは、資金力や開発力(人員)の面からもそれが可能です。
VWも同様、ルノーも日産のシャーシが利用できます。
このシャーシの新型を一つ開発するのには数百億円という資金が必要で、これは中小メーカー1年分の利益に相当します。
つまりは、そこまでの資金力が無いということ。
まぁ、スバルの広報では「お金がありません」とは言えませんから。
今の自動車開発は、基本となる車種のシャーシを流用して、ワゴンやSUVなどの派生車を造り上げるのが主流です。
そうなると、セダンからスライドドア車用に作り直すには金も時間もかかることから、そんなことは出来ないというのが実情です。
ユーザーが、レガシィをベースにミニバンを作りました、専用に作り直したので倍の800万円になってしまいました…で買ってくれればいいですけどね。
アウトバックは、レガシィの屋根を高くして地上高を上げただけのお手軽開発です。
このため、ドア部分の部品や強度計算なども、ベースのレガシィの物がそのまま流用できるのです。
そうやって、価格を落としています。
海外では「安全性」に問題があるスライドドアモデルは売れません、従って海外販売比率が高いスバルやマツダは、スライドドアモデルの開発からは完全に撤退をしているわけです。
ちなみに日本の安全基準、先進国の中では最低レベルですから。
日本で基準をクリアしているからと言って、他の先進国では通用しません。
そういう意味からも国内専用車が多いワケです、海外では通用しないから。
フィットなどでも、日本仕様とアメリカ仕様では安全面が違います。
アメリカ仕様には入っている補強材が、日本仕様では省かれています。
理由は、重量増でカタログ燃費が悪くなり、販売に影響するから…ユーザーの安全よりも、販売を優先しているのです。
日本メーカーの技術者の中にも、「こんなの本当に商品化していいのかよ」と思いながらも、会社の命令なのでやっているという人は多くいます。
良心はさいなまれるが、売れるから仕方がない…って。
タンク/ルーミーや、ポルテのようなスライドドアは、安全上好ましくなく技術者としては本当は商品化したくない、普通のドアにしたいところです。
が、スズキのソリオが売れているため、消費者が求めるから会社は造れと命令する。
そこは、みんなサラリーマンですから。