スープリームプラス、一般向けですとフォーミュラ85という製品となりますが効果としては油性向上による摩擦低減と極圧剤による摩耗低減が主となります。
ただ実際のところホホバオイルの効果は限定的で、実際の添加割合も数パーセントでベースはあくまで鉱油となります。
むしろメインは極圧剤(たしか硫化オレフィン)で、極圧剤の効果を向上させるためにホホバオイルを若干添加しているのが正しいです。
極圧剤により高荷重部位の金属と反応して皮膜が形成され重大な摩耗を防ぎ、オイルレスでも焼き付かない事となりますが、本来エンジンオイルには極圧剤は不要です。
極圧剤による皮膜形成は裏返せば腐食反応とも言える場合があり、普段の運用では腐食摩耗が増える可能性もあります。
ですので極圧剤は腐食摩耗などよりも高荷重、極圧における焼付きや摩耗が問題となるケースに使われます。
また硫化オレフィンなどの硫黄系極圧剤は水分と反応して硫酸を生成しますので水分混入の多い内燃機油には不適で、これに対処するためにスプリームプラスでは腐食防止剤が添加されています。
ガソリン混入によりオイルの希釈、またシリンダ壁面のオイルが落ちる事で摩耗が生じる事は多分にあります。
対処としては希釈による粘度低下に対しては粘度を上げたり、摩耗に対しては添加剤による対処は有効ではあります。
その点で言えばスプリームプラスの皮膜自体は低摩擦であり柔らかく滑らかとなり、目で見えるような摩耗や焼付きに対しては効果はありますので、摩耗が著しく大きいエンジンの使用限界を遅らせる効果はあります。
まぁ色々言いましたがこの製品は1985年頃からある息の長い製品で仕様は古いものの一定の信頼性のありますので、試されても良いかと思います。