匿名さん
元中日のフォイタック投手を知ってますか? 1965年 中日ドラゴンズは、五日午後五時名古屋市中区南外堀町の球団事務所でポール・フォイタック投手(24)=右投げ右打ち、1㍍81、83㌔=の入団を発表した。
二日いらい中日球場でテストしていたが、ウワサされていた肩、腰に故障はない。
球力からみてじゅうぶん戦力になると西沢監督ら幹部が判断し、テスト四日目で結論をだし、採用を決定したもの。
なお背番号は「16」に決まった。
同投手はこのまま引きつづき練習してシーズンに臨みたいという希望だったが、渡航続きの関係でいったん日本を離れ、改めて来日する。
名古屋市に住む予定で、家族はキャサリン夫人(24)長男ポール・ジュニア君(14)長女スーザンちゃん(10)二女キャシーちゃん(7つ)三女バギーちゃん(四つ)の五人。
1949年ペンシルバニア州のテクニック・ハイスクールからプロ入り。
五五年大リーグ(タイガース)に進み、六四年エンゼルスに移籍、同年途中3Aのグラキュースに落ちた。
大リーグ十年間の通算成績は86勝86敗。
若いころは速球が得意だったが、最近は速球のほかにナックル、カーブ、スライダーを武器にしているという。
ドイツ系の米人だけに、頭脳明せきで、明るい性格の持ち主。
吉江代表の話 肩の調子もよく、すぐ戦力になるという点でチーム幹部の意見が一致したので採用することに決めた。
15勝ぐらいはやってくれるだろう。
西沢監督の話 予想していたよりもいいピッチャーだ。
球速もじゅうぶんあるし、ナックルなど変化球がおもしろいのを持っている。
五日の練習では捕手の中村がナックルをとりそこねて肩に当てたくらいだ。
先発、救援両方でいけるのではないか。
これで投手陣は万全とまではいかなくともかなり充実した。
ー中日の練習をみてどう思ったか。
大リーグのキャンプとあまり変わっていない。
ただ練習時間が少し長いように感じた。
ー三十七年にタイガースの一員で来日し、4試合に登板して2勝(1敗)しているが、日本プロ野球の印象はどうか。
ーなかなかいい選手が多いし、強い。
長島、王、近藤和、桑田などのフォームやクセもおぼえている。
下関で大洋とのゲームに投げ、シャット・アウトにした。
当時の大洋とはちがうだろうが、今シーズンもし大洋に投げる機会があったら、いいピッチングができるのではないかと思う。
(フォイタックのことで吉江代表が大洋の森代表に話したさい、森代表はやっかいな投手がはいるといっていたそうだ) ーどれぐらい活躍できると思うか。
ーわからないが、ベストを尽くして15勝ぐらいはしたい。