1987年11月7日・後楽園ホール 60分1本勝負 天龍源一郎(1-0)輪島大士 ①天龍(26分18秒リングアウト) 天龍と輪島の初のシングルマッチです。
ロープに追い込まれた天龍が輪島を張り倒したり、顔面へのキック攻撃からラリアット、延髄斬りを仕掛けます。
輪島もブレーンバスターで反撃しますが、痛めている左膝に天龍は容赦無いキック攻撃、片逆エビ固めで攻め込みます。
輪島も必死にゴールデン・アームボンバーからラリアット、更に最後の力を振り絞ってトップロープからのダイビング・ボディアタックを敢行しますがカウント2で返され、痛めている左膝にダメージを追った輪島は自ら場外にエスケープしてしまいます。
輪島を追って場外に出た天龍は左膝にキック、輪島をリング内に戻して更に左膝にキックを連発して足4の字固め、輪島も反転して逃れますが天龍の再度のキック攻撃で再び場外に落ちてしまいます。
何とかエプロンに立った輪島は天龍に張り手を見舞いますが、天龍の膝へのキック3連発からロープの反動を利用してのボディアタックを喰らって場外に吹っ飛ばされてリングアウト負けを喫したのです。
元横綱でもメインですぐに通用するほどプロレスの世界は甘く無いこと、されど元横綱はキック攻撃をまともに受けて見せる凄さを証明してみせた試合で、個人的には評価していない前田日明が自らの存在意義に危機感を覚えた試合でもあるのです。
天龍が全日本プロレス活性化のため天龍同盟を結成して頑張っていた古き良き時代の試合ですが、見ている私たちに痛みが伝わってくる記憶に残る試合です。