●燃費差の要因は? 下記の要因を総合的に考える必要があります。
★走行抵抗 … 車両重量が大きくなれば,その分,転がり抵抗や加速抵抗が増えますので,燃費は悪化します。
ただしご存知のように階段型の慣性質量設定なので,1ランク上の設定になると,燃費は悪化します。
このクラスですが,1ランク変わると,平均として7%くらい燃費が変わります。
★ギア・レシオ・カバレッジ … 変速機の最低段と最高段が離れていれば,強い加速と高速時の燃費改善が得られます。
レシオ・カバレッジを広くするためには多段かCVTでないと,変速時のトルク段差が大きくなり,フィーリング悪化します。
★変速機の伝達効率 … 変速機により伝達効率が違います。
下記をご覧ください。
CVT 低速=85% 高速=75% → もうすこし改善 AT 低速=80% 高速=90% MT(手動変速機) 95%以上 では,デミオ・ディーゼルのデータを確認しておきましょう。
●燃費 MT … 30.0km/L … ATより13.6%優れる AT … 26.4km/L ●燃料タンク MT … 35L → 軽量化に貢献(街乗りで700km以上走れるのでOKという判断では?) AT … 44L ●車両重量 MT … 1080kg → 単純な重量では2.5%燃費が改善します。
さらに測定条件としての等価慣性重量差があるので,あわせて5%くらいの改善になります AT … 1130kg ●エンジン MT … 77kW/4000rpm,220Nm/1400-3200rpm → 必要以上のトルクを抑制して,実用域を燃費側に(燃費改善は1~2%レベルでは) AT … 77kW/4000rpm,250Nm/1500-2500rpm ●変速比(総合減速比=各変速比×最終減速比) MT … 12.4355~1.8865 → 低速トルクが太い AT … 12.0377~2.0300 ●レシオ・カバレッジ MT … 6.5918 … ATより11%広い → 一般に2%くらい改善します AT … 5.9299 ~ ちなみに通常の6速ATと異なり,トルクコンバータの使用率が低い,つまりロックアップクラッチをすぐにつなぐ方式(スタートアップトルコン : 最近は低車速ロックアップトルコンと呼んでいます)を使っていますので,他社のATより5%以上,燃費が良いです ●エンジン=変速機協調制御 CVT … エンジンの最適効率点を使えますので,伝達効率が低くても,そこそこの燃費になります AT … 多段(6速以上)であれば,CVTに近い最適効率点トレースができますが,CVTより少し落ちます。
ただ伝達効率はCVTより高いので,一般に多段ATであれば,CVTより燃費が良くなります MT … 以前は協調制御がありませんでしたが,最近はある程度可能です。
また欧州車では,MTのシフトポジションを示すインジケータがあり,1.5%くらい燃費改善します。
デミオにはインジケータはないようですが ●どうしてデミオの場合,MTの燃費が良いのか? 以上の要因から考えると,ATに対する燃費改善は 軽量化(2.5%)+エンジン特性(1~2%)+変速機のレシオ・カバレッジ(2%)+変速機の伝達効率(5~7%)=10.5~13.5% となります。
簡単ですが,ご参考になれば幸いです。