もうすぐ冬を迎える。マラソン、駅伝のシーズンが始まる。バカの一つ覚えみたいに毎日50キロだ、80キロだ、果ては100キロだと走らされていないか。そんなことやってはいけない。 走り過ぎは体力を消耗させ、筋力をそぎ落とすことにしかならない。まず、声を大にしていいたいのは「走るな」ということ。日本人は体を作らずにやたらに走る大バカが多い。瀬古利彦がいい見本。彼はロスオリンピックで絶対的本命と言われていたのに、17位と凡走した。最初から先頭に加われなかった。高い新製品の涼しいユニホームを着込んでこのざま。なぜこうなったかは練習で力を出し尽くしてレースでは痩せこけた体で走ったからに他ならない。余力が残っていなかったのである。今の日本人選手も同じことを繰り返している。瀬古は自分の失敗を繰り返させないために瀬古流の練習をやめさせるべきだ。なぜか彼はそうしない。レースの解説を聞いていると相変わらず昔の自分のやり方で解説している。瀬古と走ったアメリカの選手で、ショーターといったかどうか名前を思い出せないが、彼は瀬古のことを「まるで禅僧みたいだ」と言った。つまり、苦行僧だということである。だから、精神力ばかり強調しすぎて体のことを考える余裕がなかったのである。こんなことを繰り返していては日本人のマラソンはしりすぼみに消えてしまう。高校生諸君、実業団や大学の駅伝には加わらないことである。みな同じメニューをこなすやり方は酷使以外の何物でもない。どこにも所属せず、自分で考えて練習するのがベストな方法だ。走るにしても一日せいぜい15キロ、それも軽く走るのだよ。練習が楽しくなければ長続きしないだろう。いかに楽しみながら体を作るかを考えようではないか。75歳の自分に走るのは無理だが、アドバイスはできると思う。走るな、体を先に作ろう。練習メニューを工夫しよう、スポーツジムでの自転車を漕いでも疲れるだけで楽しくはないからやめよう。そんなものより外で月に一回は100キロツーリングをしよう。走るのではなく、ロードレーサーを吹っ飛ばすのである。足への負担はゼロに等しい。肺活量は上がる。内臓への負担もない。むやみに走るから肉体が悲鳴をあげるのだよ。42キロ走るのはレース一回きり。こうすれば走り過ぎることはない。力はどんどんつくというものである。高校生諸君に試してもらいたい。実業団や大学生をぶっちぎりでやっつけてみないか。マラソンは体力勝負だ。最後は体力のあるものが勝つんだよ。痩せた腕をしていては先頭に加われない。ラップタイムなんか糞食らえ。体力があればスピードはいくらでも上がるよ。これが楽しくて仕方ない走り方さ。高校生諸君、参考にならないかな。