匿名さん
15年以上愛用してきたベントレーの所有者としての各マシン の特徴をお話しましょう。
① 先ずは、フライング・スパW12。
ベントレーの入門車的存在 です。
以前は頭にコンチネンタルが付いていましたが、現在は 頭がはすれました。
この1台でベントレーがどう言う車かがわ かります。
最近出たフライング・スパV8はW12の廉価版で すが、主に中国市場を意識した車のようです。
ベントレーは今年に出たミュルザンヌのエクステンシン以外全 ての車種が、ドライバーズカーです。
ただ中国のみがこの車種 とミュルザンヌをショーファードリブンとして使っているよう です。
フライング・スパW12は、その名のとおり12気筒ツインタ ーボエンジンの625PS、81.6kgmという途轍もない 性能を最新のZF製8速トランスミッションを使い、AWDで 路面に伝えます。
2.5tを超える巨体をたった4.6秒で 100kmに達し、最高巡航速度は320km/hで走ります。
私はアウトバーンで何度も走ってきましたが、メーター読みで は330km/hで道が有れば何時間でも実に安定して走りま す。
又どの速度域からでもアクセルぺダルぶんだけドライバー にGをかけながら加速します。
しかし、スポーツカーと違い室 内を覆う遮音壁により到って静粛です。
カーブでの車体はAWD によりオーバーステイにならず、かなりの高速で曲がり切りま すが、その限界速度を超えた時の反応はクライシスではなく、 ハンドルの取り方で綺麗にドリフトします。
スポーツレースの 経験のある乗り手にも退屈させることなく、高次元で運転する 楽しさを満喫させてくれます。
一台で高級スポーツカーと高級 セダンの両方を与えてくれる世界で唯一のマシンです。
これはベントレー全車に言える事ですが、機能や性能にかかる多 くの項目がオプションになっており、公表されている車両価格の 約1.6~1.8倍の費用が、乗り出し価格にはかかります。
よって約4000万円前後の車である事考えておく必要がありま す。
しかし、ボディーカラーやインテリアの選択等、ほぼ思うが ままの一台を購入出来ます。
内装は熟練工の手作業で作られ、シ ートは勿論ダッシュボードの上下やルーフにいたるまで全て指定 した高級レザーで覆われ、パネルも全て手作業による木工品です。
表現が適切か判りませんが、室内はまるでモナコの高級リゾート ホテルのように豪華です。
新車の匂いは革と木と金属の実に心地 よいものです。
地方のマンションの価格と同じですから、当たり 前と言えばそうですが、高額な買い物をした満足感は有ります。
次に、コンティネンタルSTスピードです。
デザインは前述のフ ライング・スパと同系列ですが、こちらのデザインがマイナーチ ェンジされて先行しています。
4人乗りクーペですが、実質2人 乗りです。
現在はこのモデルをベースとして、ルマン24のレー スに参戦し優勝しています。
エンジンもフライング・スパと同じ ですが、さらにパワーアップされ、635PS,83.1kgm となります。
この高性能のエンジンで、フライング・スパより約 200kg軽い2.3t強の車体を動かすので、当然性能は上回 ります。
0-100km/hで4.2秒、最高巡航速度331km /hで走り抜きます。
これもアウトバーンでの体験ですが、メータ ー読み340km/hでずば抜けた安定感で走ります。
スピード メーターはどの車種も360km/hまで刻んでいますが、この メーターが必要なんだなー、と実感させてくれます。
でも考えて みれば、2,3tでも十分に重い車体です。
GT-Rで1,7t ですからね。
あの車体にこのエンジンを載せたらどうなるのでし ょう。
スポーツ性能はモデルで一番ですから、当然コーナースピ ードも加速度もとび抜けています。
驚くことはこの性能にして、 長距離が全く疲れず何処までも走れることです。
妻を乗せて月1 ~2回のペースで車で旅行をするのげすが、長距離でも、全く疲 れないのには驚きです。
GTはグランド・ツアラーの略ですが、 ヨーロッパ大陸を心地よく走り抜けることを意味します。
以前 アストン・マーティンを所有していた折、ミラノからベルリンま で走りましたが、身体の疲れ方は断然このコンティネンタルST Sが楽でした。
アストン・マーティンは長時間乗っていると、 12気筒のエンジンも煩いし、シートも疲れるしで、止めてしま いました。
そんな乗り心地には2.3tの車体が必要なのだなー、 実感します。
次回はミュルザンヌ・スピードにつぃいて報告しようと思います。