911のシャーシや部品を流用してからです。
新車価格の中で、その大半を占めるのは開発費なんですよ。
量販車メーカーは、これを既存車種と共有することで、買い易い金額に抑えているものです。
それが、車種ラインナップが少ないポルシェでは、他車種流用が出来ません。
それぞれの車種で新規開発するから、1台あたりの価格が高くなります。
ポルシェは、911の販売に会社の浮沈がかかっていました。
会社の運命が、911の販売台数に大きく左右されていたのです。
メイン市場であるアメリカの景気が良く売れれば絶好調、景気が悪くなればあっと言う間に会社存続の危機となりました。
ここで、"悪く言えば"既存パーツの寄せ集めでボクスターを開発します。
911は歴史も古く、改良で変革して来てはいますが初期開発費はとうの昔に減価償却出来ているのです。
つまりは、既存部品は911を流用、シャーシも流用してエンジン搭載位置をRRからMRに変えるだけ。
これで初期開発費を大幅に抑制、価格を下げることが出来たのです。
これでボクスターが世界的に大ヒットの成功を収めます、ケイマンはこれに屋根を付けたものです。
厳密に価格差を見ると、911のスイッチ類はアルミ削り出しに対して、ボクスター/ケイマンはプラメッキ調塗装だったりと、内装ではお金のかけ方が違いますが… カタログで細かくスペックを見てもらえば、911の最低グレードとケイマンRのメカニズムが全く同じ(ギア比などが同じ)であることが判ります。
ボクスターの大ヒットで資金を得たポルシェは、悲願の4ドア「カイエン」を開発、これもヒットを飛ばします。
ここで得られた資金で、さらに4ドアセダンのリベンジ(928に4ドア計画があった)「パナメーラ」を開発し、これも世界的なヒットへとなるわけです。
カイエンは、ポルシェが独自にシャーシなどを開発したことから高価、これに対してマカンはアウディQ5がベース、ひいてはA4のシャーシですから700万円とポルシェとしては安価な価格設定となるわけです。
この、兄弟車があるか無いかで価格がそこまで違う、ということです。
レクサスLFAが4,000万円と破格となるのも、兄弟車や部品流用が無い単独開発だからです。
当初企画では、レクサスSCをシャーシを流用した兄弟車として量販することで、LFAは1,800万円くらいだと言われていたのです。