そもそも、人種(白人、黒人、黄色人種、コーカソイド、二グロイド、モンゴロイド)という名称、科学的には「人種」など存在しないのです。
←このことは、まだかなり抵抗がある人が多いですね。
今まで人の深層心理の中に、ずーと存在を刷り込まされた誤った先入観ですから。
最近の人種分類は人類が単一種であることを前提にしつつ、地域的な特徴を持つ集団として、「約1万年前の居住地域」を基準とし、アフリカ人、西ユーラシア人、サフール人、東ユーラシア人、南北アメリカ人というように、地域名称で呼ぶことが提唱されています。
それでは「1万年→7万年」に変えてみると、地球上の全ての人間は「アフリカ人(正確には東アフリカ人)」となってしまいます。
現生人類(ホモサピエンス)は一種だけです。
そして人種とは、見た目(主に肌の色)だけで付けられた名称です。
私たち現生人類(ホモサピエンス)は東アフリカで誕生しました。
そして、出アフリカ(約6~7万年前)以前の現生人類(ホモサピエンス)の肌の色は、皆、「黒」若しくは「褐色」であったと推定されます。
私たち日本人も、そしていわゆる白人と呼ばれている人達も同じです。
現在のアフリカ中央部の民族は、様々な民族がいて、それぞれ極めて多様性が高いにもかかわらず、例外なく、メラニン色素が濃いという共通点があり、それを裏付けています。
突然変異とは「DNAの塩基の並びの変化」です。
例えば、細胞分裂の際の「コピー(複製)ミス、(SNIE含)」、染色体レベルでは「欠失、重複、逆位」で発生し、この変化は子世代に引き継がれる場合があります。
それが子世代にとって生存や繁殖に有利な変化であれば、「新しい手直し」としてそのまま引き継がれていきます。
しかし、進化(新規形質の獲得)は単純ではない事が判っています。
ここでは、目に見えて確認できる変化を「表現型」として説明します。
遺伝子とタンパク質の間にネットワーク構造(遺伝子制御ネットワーク)があり、その中で、まず前提として、遺伝子制御ネットワークによって、突然変異が生じても、目に見える違いとして現れにくい性質があります(頑健性:ロバストネスと言います)。
そのため、 ●通常は表現型に影響を与えないまま保持される中立変異があり、環境的変化を受けると目に見えて多くの変化を生じ、適応的な新規形質を生じる可能性が高まります。
●生物はまず、環境変化に、遺伝的変異によらない対応で変化し順応する。
その後、その変化を作り出す遺伝的変異が生じ、環境に対応した表現型が固定する。
●多くの新規形質は、別の表現型で利用されていた遺伝子ネットワークを利用し、新しい表現型を作り出す。
ということが判っています。
つまり、表現型に出てこない中立の突然変異が、常に起こっており、表に出ない状態で、ダムにせき止められた水のように、どんどんと蓄積されていく。
そうなると、ほんの僅かな突然変異をトリガとして、まるでスイッチが切り替わったかのような、大きな変化、早いスピードで表現型の変化が起こりうるという事です。
その変化は何処でも発生しているが、アフリカでは、紫外線が強いという制約があります。
極端な例ですが、母親の卵子を作るさいの、ほんの僅かなコピーミス(突然変異)をトリガとして、「黒人」の両親から、メラニン色素減少、肌が白、連動して目が青、金髪の子供が生まれるという事も十分にあり得るという事です。
しかし、アフリカは紫外線が強いため、その子は選択されず、集団としては変化がない、つまり、黒い肌が「選択」され、「固定」してしまったという事です。
しかし、出アフリカとなると、紫外線が強いという制約が無くなります。
そうなると、目に見えて多くの変化を生じ、「適応的」な新規形質を生じる可能性が高まる。
つまり、制約、枠が無くなったので、変化が次々と発生し、集団を作っていくという事です。
もちろん、集団の密度、隔離度、その他のもろもろの条件も影響するでしょう。
結果として、その環境に適合したもの(つまり肌が黒ではない)が「選択」「固定」され、結果として、今の世界の民族となったという事です。
実際には、「肌の色が黒い集団」が突然「肌が白く、目が青い集団」になった訳ではないようです。
約10000年前の「黒海周辺」の地域で、「目(つまり虹彩)が青」の民族が突然変異で発生したと推定されています。
また「金髪」は北欧で発生したと推定されています。
つまり段階的に突然変異により発生した模様です。
---------- 最近の調査によって、欧州人(白人の元となった集団)が最近まで「浅黒い肌」をしていたらしい事がわかりつつあります。
出アフリカから今まで「約6万年」ですが、そのうち「約5万年」間は肌が「黒い」ままの黒人であったらしいという事です。
約7000年前の欧州人の容姿は「黒い髪」に「浅黒い肌」、そして「青い瞳」です。
約10000年前(最大MAX)の「黒海周辺」の地域で「目(つまり虹彩)が青」の民族が突然変異で発生したと推定されていますから、今から「1万年」前の容姿は、「黒い髪」に「浅黒い肌」、「黒もしくは茶の瞳(若しくは緑)」となります。
つまり、古代エジプト文明、もしくは中国長江文明がまさに始まろうとしている時期、地球上には「白人」と呼ばれうる集団は存在していなかったという事になります。
↓【古代の欧州人は「浅黒い肌に青い瞳」】 http://www.afpbb.com/articles/-/3007321 ---------- ↓「遺伝的浮動」参照 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E7%9A%84%E6%B5%AE%E5%8B%95 集団の個体数が極めて少なくなると、対立遺伝子の消失が発生し、多様性が失われ、特定の遺伝子が表面化する可能性があり、元の集団とは異なった性質(若しくは容姿が異なる)の集団が発生する可能性が出てきます。
つまり見かけ上の変化(若しくは進化)が起こるという事です。
民族、集団によって血液型の比率が異なったり、若しくは異なる民族間で見られる容姿の違いなどは、これが原因で発生したのではないかという考え方です。
但し、肌の色はおそらく自然選択でしょう。
黒い肌は紫外線を遮断し、紫外線量を減少させる要因となるため、黒人はビタミンDの生成量が低下します。
現在は豊富な食事、ビタミン剤などで影響を少なくできますが、古代においては、影響が大きかったと推定されます。
DNA分析による遺伝学が進歩したことも加わって、「人種」と言う分類法は用いられなくなりつつあり、かわりに民族集団や連続的な遺伝的特徴(例えばクライン)といった概念が用いられるようになってきています。
世界的な「Y染色体ハプロタイプ」の調査が1990年後半から始まり、2000年代になってだいたいの状況が判明してきています。
そして、それまでの定説が次々と覆されています。
「現生人類」は「ホモ・サピエンス」一種のみです。
2万年前には別の種「ネアンデルタール人」がいましたが、今はもういません。
人種とは、ヒト・人間を分類する用法の1つですが、 生物学的な種や亜種とは、異なる概念であり、現生するヒトは、遺伝的に極めて均質であり、種や亜種に値する差異も存在しません。
↓目の色、つまり青い虹彩は、レイリー散乱で青く見えます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC%E6%95%A3%E4%B9%B1 メラニンが極端に少ない事を示し、実際に青い色素がある訳ではありません。
メラニンは、主に黒褐色の真性メラニン(eumelanin)と、橙赤色の亜メラニン(Pheomelanin)の2種類があります。
日本人で多い茶色の目(虹彩)ですが、メラニンが減少すると「茶→緑→青→紫」と変化します。
東北地方では、日本人なのに青い目の方がいます。
メラニンが極端に無くなると、白くならず、虹彩の構造で「青」になります。
もっと進むと、血液の赤とまざって「紫」になります。
青の波長は乱反射しやすい為、青く見えているだけです。
空が青く、夕日が赤いのと原理は同じです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AE%E8%99%B9%E5%BD%A9%E3%81%AE%E8%89%B2#.E3.83.96.E3.83.AB.E3.83.BC.EF.BC.88.E9.9D.92.E8.89.B2.EF.BC.89 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%8B%E3%83%B3 ↓レーザー手術で青い目が手に入る(CNN) http://www.cnn.co.jp/fringe/35061340.html ★レーザーを使用して誰でも容易に「茶」から「青」に変えられます。