ソリオのハイブリッドシステムは、軽自動車に搭載されているSエネチャージと同様な簡易的なハイブリッドシステムです。
プリウスのようなハイブリッドシステムとは大きく異なり、アイドリングストップに近い存在です。
ハイブリッドシステムには以下のような構成の違いがあります。
① S-HYBRID 日産のセレナに搭載されているハイブリッドシステムです。
オルタネーターでエンジンを始動させたついでに若干のトルクを発揮してスタートをスムーズにするものです。
ほぼアイドリングストップ機構と同レベルです。
② Sエネチャージ ソリオやワゴンR等に搭載された簡易ハイブリッドシステムです。
オルタネーターでエンジン始動のついでに数秒だけスタートをアシストする以外に、巡航走行での減速をモーターアシストすることでエンジン回転数を上げずに済ませることで燃費向上を行います。
アシストは僅かなので、運転していてモーターの活躍を感じる事はありません。
③ IMA ホンダが過去に搭載していたマイルドシステムです。
エンジン出力にモーターを直結し、エンジン主体でモーターはアシストに徹します。
構造が比較的簡単ですが、エンジンとモーターの間を切り離す機構が無いためエンジンを停止してモーターだけで走行することができません。
④ パラレル型ハイブリッド ホンダのi-DCD、スバル XVハイブリッド、日産 FUGA,Skyline,Xtrail等が該当します。
エンジンとモーター間にクラッチを配置し、モーターのみでの走行もエンジン+モーターの走行が可能です。
スタートからの低速域ではモーター走行、中高速域ではエンジン出力をモーターがアシストします。
モーターアシストは必要な時のみなので、エンジン効率が良い時はモーターアシストはしません。
⑤ スプリット型ハイブリッド トヨタのハイブリッドシステムです。
エンジン出力を独自の動力分割機構で駆動側と発電機側に分配します。
発電した電力でモーターを駆動させ、分配された駆動側へのエンジン出力と合成して走行します。
発電機側へはエンジン出力の最低23%が分配されるので、常にモーター駆動した状態でエンジンが必要に応じて駆動力を追加する構成です。
エンジン効率が良い状態でも発電機経由でモーター駆動するので発電とモーター駆動損失がありますが、動力系の切換制御が不要なので、システム全体の制御が容易です。
エンジン効率が最大でなければ、発電機系での損失は誤差レベルとなるので、低中速域での燃費効率は良くなります。
①〜③がマイルドハイブリッドと呼ばれていますが、ハイブリッド性能は、 ①<②≪③となります。
①②は他のハイブリッドから比べると、気の所為と感じる程、ハイブリッド性能を感じられない存在です。
(nervdocomoさんへ)