オープンデフは常に、1:1にトルク配分します。
これは、ピニオンギヤの中心から等距離に、左右のサイドギアがあるからです。
リングギアに伝達されるトルクをTとすると、左右のドライブシャフトに伝達されるトルクはT/2ずつです。
また、中央にあるピニオン軸は、左右サイドギアの平均速度で回転するようになっています。
オープンデフの場合、3つのギアは抵抗なく回り、機械式LSDの場合は、おのおのの間に抵抗が生まれるようになっています。
そうすると、機械式LSDで左右の回転数に差があるとき、高回転側では、ピニオンギアがサイドギアに制動をかけるように働き、そして低回転側ではピニオンギアがサイドギアを駆動するように回ります。
機械式LSDの差動制限機構を復習すると、まずリングギアにトルクが加わると、この力に比例してカムが押し広げられ、プレートに圧が加わるようになっていますが、入力トルクをT、LSDのロック率をCとすると、左右輪に発生するトルク差は、TC(TのC倍)になります。
オープンデフであれば、左右にT/2ずつ分配されるところを、高回転側では、TC/2 が奪われ、そのトルクTC/2が低回転側に与えられるということです。
つまり オープンデフの場合、T/2 ←→ T/2、ずつ配分 機械式LSDの場合 、(T/2 + CT/2) ←→ (T/2 - CT/2)、ずつ配分 ここで、トルクバイアス比 δというのは = 低回転側のトルク/高回転側のトルク のことで(定義) = (T/2 + CT/2) / (T/2 - CT/2) = (1+C) / (1-C) となります。
これを、Cについて解き直すと C = (δ - 1) / (1 + δ) となります。
この式が何を意味するかといいますと、ロック率を求めるのに、左右輪に分配されるトルクの比を測れば、ロック率が簡単に割り出せるよ、ということです。