私は逆にこのプログラムは凄いと思いました。
ジャンプのミスは残念でしたが、数週間前に滑った時よりも全体のクオリティーが格段に上がっているし、シーズンを通してもっと素晴らしくなっていくんじゃないかな ? パトリックチャンの演技は確かに滑りの質は良いですが、いつもお行儀よく優等生で伸びしろが少なくワンパターン、正直、羽生さんの滑りの後では退屈に感じられてしまいました。
その点、羽生さんの勇気とチャレンジ精神には本当に脱帽です。
今回はジャンプのミスのせいで勝利を逃しましたが、この二人がそれぞれのプログラムを完璧に滑り切った時、パトリック・チャンの場合290点台が最高点の限界ではないでしょうか ? 羽生さんの場合は330点台を更に超えてどこまで行くのか・・・、彼の場合、まだまだ伸びしろがありますし。
そう考えると、全く違う難易度のプログラムで勝負しているわけです。
そしてまた、羽生さんは彼自身がアーティストでありクリエーターであるというところが、振り付けされたままに曲をこなしている大多数の他の選手とは一線を画するところです。
「 Let's Go Crazy 」は表向きはロックで軽快ですが、たぶん羽生さんのことだから、歌詞の意味深さやプリンスというアーティストの人生にまで思いを巡らせながら、徐々にプログラムを完成させていくんではないでしょうか ? 他人によっては単なる無謀にも取られがちな高難度な構成も、彼独特の本能と知性とバランス感覚で昇華していってくれると思います。