今回の質問者様のタイヤ交換に関しては、車検等の保安基準は全く問題ありません。
但し、幾つか懸念がございますので追ってご説明いたします。
まずは保安基準から。
■ 保安基準 <速度計> 車検では、40km/h時でのメーターと実速度の誤差を▲22~+6%に留める必要があります。
メーター表示よりも実速度が低い方に規制が緩いです。
メーターよりも実速度が高いと、速度取締等でトラブルにもなりますので、ノーマル状態でも実速度よりメーターを高めに表示しています。
以下、今回登場するタイヤの外径です。
カッコ内が純正を基準とした外径比です。
いずれも基準をクリアしていることがわかります。
純正:245/40R20 704mm (±0%) 候補:245/35R20 679mm (-3.6%) 候補:255/35R20 687mm (-2.4%) <耐荷重能力> 車検では、単純に「車両総重量÷4輪」でタイヤ1本当たりの荷重割り出し、それがタイヤの耐荷重能力以内に収まっていれば問題なしです。
重たい370GT4WDで見積もると車両総重量約2,200kgですから、1輪当たり550kg以上の耐荷重能力が必要と判断されるわけです。
純正はロードインデックス(以下「LI」)がJATMA 95ですから、1輪当たり690kgまでの耐荷重性能があります。
以下の候補で最も低いLI91(JATMA)でも615kgの耐荷重がありますので車検としては通ります。
純正:245/40R20 LI 95 候補:245/35R20 LI 91 or 95XL 候補:255/35R20 LI 93 or 97XL 但し、実際の純正タイヤは自動車メーカーとタイヤメーカーがテストを繰り返して、銘柄を選定し専用チューニングを施して、そのタイヤにあわせた空気圧を指定しますので、こんなに単純ではありません。
タイヤ交換においても、タイヤメーカーに問い合わせた場合には、純正よりも低いLIを履くのはNGとされます。
耐荷重性能は、タイヤ内の空気の容量が大きいほど高くなります。
今回のようにタイヤの偏平率だけを落とすと空気容量が減るためLIも落ちてしまいます。
これはインチアップでも同じことがよく発生します。
そのため空気圧を高めることで耐荷重能力を補いますが、日本のJATMA規格では空気圧は240~250kPaまでしか性能保証されません。
そのためタイヤメーカーでは偏平率の低いタイヤサイズを、エクストラロードタイヤ(=レインフォースドタイヤ)にしているケースが多いです。
こちらは290kPaという高い空気圧まで性能保証してくれます。
上記候補に「95XL」「97XL」というのが併記されていますが、もしも、これらのサイズに変更される場合は、こちらのエクストラロードタイヤを選ぶことを推奨します。
タイヤにLIが表記されていますのでそれとわかります。
<最低地上高> 偏平率を落とすことで車高も下がりますが、最低地上高を90mm超確保する必要があります。
大きく車高を落としていなければ、ここは問題ないと思います。
■ 見栄えの問題 最近のクルマは車輪の外径そのものが大きくなっています。
運動性能向上が目的でもありますが、タイヤ外径を大きくすることを前提としたデザインになっています。
特に、ホイールも大径化しており、クルマのデザインに占める車輪の比率が大きくなっていますので、スタイリングを決める上でかなり大きな要素となっています。
ひと昔前のクルマ、例えば、初代セルシオなど立派なボディですが、タイヤは215/65R15で外径は660mmと小さいものでした。
今のLS460にこの車輪をつけたとしたら、かなり貧相なルックスになります。
デザインとしては、車輪が大きい方が車体を確実に大きく見せる効果があります。
現在のクルマのほとんどが、それを狙ったデザインです。
特にY51フーガのように、筋肉質でボディの厚みがあるスタイルは、車輪が大きくないと見栄えが成立しないのですね。
今回の候補は、それぞれ25mm、17mm外径が小さくなります。
これにより見栄えは悪化する傾向にあります。
純正:245/40R20 704mm (±0mm) 候補:245/35R20 679mm (-25mm) 候補:255/35R20 687mm (-17mm) 偏平率だけを下げる方の場合、主に以下のような効果を狙うことが多いです。
(1) もっとタイヤを薄く見せたい (2) 車高をもっと下げたい (3) ギア比を変えたい 質問者様の場合は、(1)や(2)ではないかと察しているのですが、見栄えとしては逆効果になります。
タイヤを薄くした代わりに、フェンダーとタイヤの隙間が広がってしまいます。
これは5mm広がるだけで見栄えに影響するほどのものなのですが、今回の候補では10mm前後も隙間が大きくなってしまいます。
外径が小さくなっただけで貧相なのですが、さらにフェンダーとタイヤの隙間も開いてしまうため、車高も上がったように見えてしまうのです。
この見栄えの悪さを隠すには、かなり車高を落とす必要が出てきます。
実際に、ベタベタの車高にしたラグジー仕様には、純正よりも外径の小さい選択をしている事例も結構あります。
実際に迫力ある見栄えで、より薄いタイヤを強調するのであれば、21インチや22インチへのインチアップをオススメします。
255/30R22や265/30R22などですね。
タイヤが薄くなると、これもまたフェンダーとタイヤの隙間が目立つようになるので、これでも車高を少し落とす必要があるのですが、十分な最低地上高を確保したまま、低く迫力あるルックスにできます。
Y51の足回りはよくできていて、22インチでバネ下が重たくなってもしっかりと動くいい足回りです。
長くなってしまいすみません。
その他、ご不明なことがあれば追加でご質問ください。