匿名さん
元産経の渋谷誠司投手を知ってますか? 1966年 渋谷は大まかに力で押えるタイプ、竜は逆にコントロールに重点をおく。
久しぶりに投げ合った対照的な両投手だが、渋谷は二回に自分で生んだ2点タイムリーで気をよくしたようだ。
だがこの日の渋谷は、チームが6連敗、みずから5連敗していることであり、負けまいとする気力といつにない細心さで投げていたことがよかった。
速球、スローカーブをうまくミックスして広島打者をつぎつぎに料理。
とくにインローへきまる球がよくて、このところ走者が出ると広島が盛んに使うヒット・エンド・ランも内角球につまって右翼打ちができず、不発に終わった。
これまでの渋谷は九イニングのうち一度は必ず乱調になったものだが、この日はいちどもそんなことがなく、完全に広島を押え込んだ。
興津、山本一、横溝といった広島の中心打者が健在であっても、このできぐあいならまず完投できただろう。
一方、竜の先発はちょっと意外だった。
私は鵜狩を予想し、竜のリリーフだろうと思っていた。
このシリーズに連勝しているので、長谷川監督は竜の完投勝ちで3連勝というヤマっ気があったのではないか。
このところ2連勝している竜にも、そんな気安さがったようだ。
マウンド上の表情にいつものピリッとした鋭さがなく、ストライクとボールの差がはげしすぎた。
だいたい落差のある球は投げられないのだから、左右をぎりぎりについてこそ相手を押えることができるので、この夜のコースがはっきりしていては打たれるのも当然だ。
二回二死二、三塁で渋谷の一球目になんのとりえもないストライクを投げて打たれたのも、どこかに気のゆるみがあったからだろう。
投手といえども打者にかわりはないのだから、こんご十分心して投げるべきだ。
これは技術以前の問題である。