キャブの同調を取ってもらったほうが良いんじゃないかなあ。
4気筒のバイクには当然ながら4個のキャブが着いている。
バイクのアイドリング時はキャブ内部のスロットルバルブは、殆ど全閉に近い位置にある。
と言っても試しにアイドリング調整ノブを締めてしまったらエンジンは停止してしまう。
つまりアイドリング時とはいえど、アイドル調整ノブでスロットルバルブはわずかながら開いていて、それによってアイドリングの回転数を決めているんだ。
例えば仮にGPZ900Rのアイドリング回転数を1200回転とすると…最も理想的なのは1気筒あたり300回転分のガソリンが個々のキャブからシリンダーに入って4気筒の合計が300回転✕4=1200回転なのが最も良いわけだけど… 前述したようにその位置からわずかに閉めこんだだけで、エンジンはぐずつきだし、やがて停止してしまう。
おおげさに言えば、アイドリングの状態では 君のGPZは4つのキャブのうち、2個のキャブだけが働いていて、シリンダー内部で爆発しているのは2気筒だけ。
残りの2気筒にはガソリンが供給されておらず、爆発していない状態だと思えば良い。
実は、こんなバイクは珍しくもなんともない。
むしろ、おかしいとも思わずに乗っている人が多いんだ。
古いバイクには往々にしてあることだよ。
こんな状態のバイクは結局、スロットルバルブの開きかたが各、気筒バラバラになっているんだ。
もちろんアクセルワイヤーの伸びの個体差なども関係する。
細い鋼線を撚リ合わせて作られたアクセルワイヤーは長く使っていれば当然、伸びるものだ、だからワイヤーの途中やキャブの近くで長さを調整出来るようになっている訳だ。
君のバイクが2気筒だけで1200回転のアイドリング回転数を制御していたとしよう。
つまり600回転エンジンを回すだけのガソリンが、2気筒だけに供給されていて、他の2気筒には供給が無い状態(スロージェットがあるから実際にそんな馬鹿なことは無いけれど)だとする。
発進時アクセルを開けると既にスロットルが多く開いている2気筒は直ぐにドンとガソリンが追加されるけれど、今までスロットルバルブが締まっていた気筒はやっと、メインジェットからガソリンが供給され始める…という具合だ。
だからそれまでは正直、2気筒車と同じだ。
それでもさらにアクセルを捻って加速していくに従って、各気筒すべてのスロットルバルブが大きく開いて、すぐに4気筒らしい胸のすく加速が始まるけれでも… 本来なら、発進時から一糸乱れぬ4気筒マルチエンジンの集合音を伴って、スムーズに加速する筈のGPZには…君のバイクはスタートから大きく、引き離されて全然、追いつけないという状態でいるんだよ。
ちなみに4気筒のキャブの同調を取るには4個のキャブに同調用の負圧メーターをつなぎ、それぞれのパイロットスクリュー調整が必要だし、それを済ませて後、それぞれについているアイドルスクリューの調整が必要でかなり面倒臭い作業になる。
おっちゃんも、以前 乗っているBMWの水平対向1000CCが、アイドル状態からアクセルを捻ると、右側にグラリと揺れるBMW独特の癖が激しくて 同調メーターを買って自分で調整をしたことがある。
理論的にはBMWの水平対向エンジンは左右のピストンがお互い、反動を打ち消し合う構造になっていて、おっちゃんがBMWを入手した時のように、グラリと大きく揺れるのはおかしいんだよ。
きちんと同調を取ると、そのくせが殆ど気にならなくなったし、君のバイクほどでは無かったが…その副産物として発進加速も気持ち速くなったよ。
最近は同調メーターもヤフオクで安く売っているから 君にメンテナンスの心得があるなら ひとつ買って自分でやってみるのも良いと思うよ。
今後、バイクを乗り換えても役に立つから無駄にはならない。