気持ちはわかりますが、野球という競技の中で、守備妨害という形では打者の責任は問われません。
何故なら、捕手は直接守備をしていないからです。
三塁牽制で三本間でのラウンダウン(挟殺)プレーが始まったのならともかく、今回のケースは一塁への牽制でした。
捕手が関与する余地と言うのは基本的にはありません。
ただし、このような場合であれば球審は直ちに「タイム」を宣告するべきであったと私は思います。
プレイを止めることにはなってしまいますが、こんな状況では野球どころではありません。
野球規則5.12(b)はある一定の条件下では審判員はタイムを宣告しなければならないと規定しており、そのうちの一つが「突発事故によりプレーヤーがプレイできなくなるか、審判員がその職務を果たせなくなった場合ーー規則5.12(b)(3)」です。
規則上の根拠があるのですから臆することはなかったでしょう。
このルールを知らないのであれば審判員として著しく未熟、厳しく言えば不勉強と言わざるを得ません。
私が球審であるならば、直ちにタイムをかけ、このような事故がなければ走者はどうなったかを想定して適切な塁を与えます(おそらく2塁でしょう) そして、打者には「非スポーツマン的行為」を理由に退場を宣告します。
正直なところ、野球人として牽制の直後に打席内で素振りをするなど、考えられません。
今回も悲惨な結果を招いたようですが、まだラッキーです。
最悪命にかかわる大事故につながりかねない危険な行為ですからね。
捕手に対する故意の暴力行為であると見なします。
そして、捕手の回復はもとより、この打者が「バットを扱うときは周囲に気を配らなければならない」ということを重いペナルティの記憶とともに覚えてくれることを祈るばかりですね。