リカルド・ロペスがラスベガスに呼ばれ、ドン・キングらがてがける興行に前座扱いで出場していた当時のファイトマネーは、10万ドルに満たなかった。
女子の人気選手、クリスティ・マーチンよりも安かったという逸話が残っているほどです。
その一方で、マイケル・カルバハルとチキータ・ゴンサレスのライバル対決は、最軽量ゾーンでは史上初の100万ドルファイトとなり、興行的にもそれなりの成果をもたらしている。
ローマン・ゴンサレスはニカラグァの出身で、2011年から12年にかけて、エストラーダ戦も含めて米本土で3試合を行っていますが、本格的なアメリカ進出は昨年5月のエドガー・ソーサ戦以降になります。
ドネアがモンティエル戦で受け取ったファイトマネーは、35万ドルでした。
そしてモンティエルが25万ドル。
全世界のボクシング・ファンと関係者を震撼させた、衝撃的なノックアウトの後、ゴールデン・ボーイ・プロモーションズによる引き抜き工作が発覚し、トップランクは流出防止のためにあらゆる手立てを講じ、結果としてドネアは最低保証70(75?)万ドルという、軽量級としては前代未聞の契約を実現するわけですが、その代償としてハードなマッチメークが続くことに。
2013年4月、ニューヨークのラジオ・シティで行われたドネア(130万ドル超)×リゴンドウ(75万ドル)戦では、それぞれがキャリア・ハイとなる高額の報酬を手にしていますが、リゴンドウはその他の試合では安いファイトマネーに甘んじなければならず、トップランクと揉める引き鉄になった。
*リゴンドウのファイトマネー ①リコ・ラモス戦:51,500ドル 2012/1/20 ザ・パームズ・カジノ&リゾート/ラスベガス 6RKO勝ち 下田をKOして正規王者となったラモスと、暫定王者リゴンドウによるWBA内統一戦。
交渉は不調で入札となり、225,000ドルでラモスをプロモートするダン・グーセンが落札。
リゴンドウの取り分は45%。
②ティオン・ケネディ戦;103,000ドル 2012/6/9 MGMグランド/ラスベガス 5回TKO勝ち 正規王者としての初防衛戦(通算V3)。
判定を巡って国際的なスキャンダルに発展した、パッキャオ VS ブラッドリー第1戦がメインだった。
③ロバート・マーロクイン戦:15万ドル 2012/9/15 トーマス&マックセンター/ラスベガス 12回3-0判定勝ち/WBA王座V4 セルジオ・マルチネス×チャベス・Jr.戦の前座。
③ジョセフ・アグベコ戦:475,000ドル 2013/12/7 ボードウォーク・ホール/アトランティックシティ 12回3-0判定勝ち WBA王座V6、WBO王座V1 実質的な興行のメインは、セミ格のジェームズ・カークランド×グレン・タピア戦。
④ソッド・ゴーキェットジム戦:575,000ドル 2014/7/19 ベネチアン・マカオ 初回KO勝ち WBA王座V7、WBO王座V2 事実上のメインは、10回戦に登場したゾウ・シミン。
⑤天笠戦:50万ドル 2014/12/31 大阪府立 11回終了TKO勝ち WBA王座V8、WBO王座V3 ⑥ドリアン・フランシスコ戦:35万ドル 2015/11/21 マンダレイ・ベイ/ラスベガス WBCインターナショナル・シルバー王座戦 10回3-0判定勝ち GBPの主催興行で、メインはコット×カネロ戦。
リゴンドウでさえ、ドネアに勝つまでは驚くほど安い。
とは言うものの、トップランクもリゴンドウをスターにすべく、HBOとのシビアな交渉を繰り広げながら、相当に頑張っていたことがわかります。
しかしリゴンドウは、HBOが期待するパフォーマンスを発揮することができなかった。
トップランクと揉めてブランクを余儀なくされ、ようやくロックネイション傘下に移ることができ、GBPの主催興行で復帰を果たしましたが、WBO王座はすでにはく奪。
35万ドルは、リゴンドウに対するHBOの客観的な評価と見るべきなのでしょう。
もちろん、対戦相手が変われば条件も変わる。
カール・フランプトンやスコット・クィグ、WBO王座に復帰したドネアとの再戦が実現すれば、再び50万ドルの大台も夢ではなくなる。
ゴロフキンも20~40万ドルで戦い続けなければならず、ダニエル・ギ―ル戦でようやく75万ドルとなり、続くルビオ戦でも90万ドル。
ウィリー・モンロー・Jr.戦で念願の100万ドル超え(150万ドル)を果たし、キャリア・ハイの200万ドルを保証されたデビッド・レミューとの統一戦で、ついにPPVファイターの仲間入りを果たすものの、30万件超えを期待されたセールスは15万件に止まった。
ロマ・ゴンはリングマガジンのP4P1位であり、在米専門家と識者たちは、最高の評価をしてくれています。
けれども、興行の成否とファイトマネーはまったく別問題。
フライ級王者に対する30万ドルは、ロマ・ゴンのボクシングの水準を考えれば十分とは言えませんが、けっして低い評価ではないのです。