161アリストを1997年8月に出てすぐ購入、2005年まで8年間乗っていました。
最初の2000㎞程ノーマルで乗り、その後CPUとフロントパイプ~マフラーまで交換しました。
会社にシャーシダイナモがあったので、比較の為、チューンの前後でパワー計測をしております。
ノーマル状態での後輪出力(補正ナシ)が280PS台。
285だとか286だとかだったと思います。
チューン後が350PS弱で、60PS強パワーアップした事になりました。
対して社員の91チェイサーツアラーVも計測した事がありましたが、230PS台で、アリストと約50PS程の差だったと記憶しています。
この結果からアリストのエンジン単体出力を逆算して推測すると、330PS前後になりますね。
2JZ-GTEのVVT無しエンジンを積む、80スープラ前期の輸出仕様車カタログ値が325PSだったので、VVT付の161アリストが330PS台なのは当たらずとも遠からずだと思います。
私はこのアリストを買う前は(買った後も暫く並行して所有していましたが)BMWのE34 M5(最終モデルの3.8ℓ)に乗っていました。
スペックは340PS、トルクが40.8㎏/mで、上記で推測したアリストの330PS・46㎏/mといい勝負です。
しかし実際に比較すると100㎏程度車重の軽いアリストの方が加速はよかったですね。
4速ATをバカにする向きもありますが、絶大なトルクを持っていたので、回転の繋がりにも別段不満を感じませんでした。
最高速はアリストのノーマル時に計測していませんでしたので、推測になりますが、リミッターカットで双方260~270㎞/h程度だと思います。
しかしシャーシ性能は比較になりません。
クラウンマジェスタの足を流用して若干締め上げただけ、またマークⅡと全く同じブレーキシステムのアリストは、曲がる・止まるの性能に関して、BMWのMどころか通常モデルと比較するのも烏滸がましいレベルでした。
後にメルセデスのW124 500E(E500ではなく初期のポルシェチューンの方)にも乗りましたが、このクルマに対してもアリストはシャーシについては足元にも及びませんでした。
しかし本来比較すべきドイツ勢2車はこれらのモデルではありません。
双方次のモデルであり、BMWはE39 M5、AMGはW210のE50もしくはE55でしょうから、なおさら差が開く事になります。
ただM5の方は400PSですので加速すら勝負になりませんが、E50,E55は350PS程度でしたから、大差はなかったかもしれません。
結局M5やE50がライバルというのは単純に直線勝負のみの話で、総合的には比較するのがチャンチャラ可笑しいってレベルだったと思います。
私はアリストに対し、他にもサスをTRD製に、ブレーキシステムを80スープラ用(4ポッドキャリパー)に替えるなど対策をしていましたが、フレーム剛性なども大きく劣るので、結局ドイツ2車には全く及ばなかった印象ですね。
そしてこれは現行のモデルに当てはめても(アリスト→GS-F)、以前ほどではないにせよ、ドイツ勢とはまだまだ差があると思います。
ただ足だけに関していえば、GS-Fはアリストとは比較にならない程進化をしてはいますけどね。
↓ 当時乗っていたアリストV300 ヴェルテックスです