元巨人の馬場正平投手を知ってますか? 1957年 「この日のお客さんは馬場君が集めたようなものさ」とだれかが冗談をいったが、優勝がきまったあとの試合だから二百勝をかけた杉下のピッチングより六尺四寸近い身長をもつ馬場の方に人気があったのもムリはない。プロ入り三度目の登板で先発はむろんはじめて。「いままで二度のリリーフはパーフェクトで通してきましたから・・・」と威張っていたが、それは一回トップ岡島の投手左強襲安打で簡単に破れた。「体重が左足にかかってしまって動けなかったんだ」という。その体重は二十四貫。一回一点はとられたが、しかし二回から五回まで三安打散発におさえてしまった。「シュートがとってもよく切れたから」だそうである。中日の西沢選手は「球が速かった。はじめは大リーガー相手のつもりで打てばいいと思ってたんだが、やはり威圧感がない。身長の割には大リーガーのようにマウンドが近く感じられなかった。もっとも一昨年きた大男ヤンキースのラーセンなんかとくらべる方がムリだが・・・」といっていたが、それでもボックスに立った身長六尺の西沢選手がさほど大きくはみえなかった。