4WD車のデフロックとはなんですか? どのような時に使い、どのような機能が働くのですか?

4WD車のデフロックとはなんですか? どのような時に使い、どのような機能が働くのですか?

4WD車のデフロックとはなんですか? どのような時に使い、どのような機能が働くのですか?

「デフロック」の説明の前に「ディファレンシャルギヤ」とは何かを説明いたします。 ●ディファレンシャルギヤ(デフ)とは? 旋回する場合,駆動輪の左右で回転数が生まれます。これは旋回半径が左右で異なるからです。この時,道路から車輪に対して力が働きますが,左右で異なります。 例)右旋回の場合 右側駆動輪 … 回転を止める方向の力が働きます 左側駆動輪 … より回転させる方向の力が働きます → この道路からの力により,(右側回転数)<(左側回転数) となります。 言い換えると,「路面からの抵抗が少ない方に駆動力が多く伝わる」 この左右の回転数を処理するのが,ディファレンシャルギヤ(差動歯車)というわけです。 ●4WDで「デフロック」が無い場合には? もし右側駆動輪だけが,ぬかるみなどの滑りやすい路面の上に乗ったとします。この時,次のようなことがおきます。 ・左右の駆動輪へ働く力が異なる (路面から左側駆動輪へ働く力) > (路面から右側駆動輪へ働く力) 路面から左側駆動輪へ働く力 = 路面とタイヤ間の摩擦力(抵抗) 路面から右側駆動輪へ働く力 = 滑りやすい路面なので,路面から力が働かない → 駆動力(駆動回転)は右側駆動輪だけに伝達される つまり旋回時と同じように「路面からの抵抗が少ない方に駆動力が多く伝わる」わけです。 ぬかるみの上にある右側駆動輪だけに駆動力が伝わっても,右側タイヤは空回りするだけです。つまり車両は進むことができなくなります。 ●どうすれば良いのか? 左右の駆動輪の回転数が,ある程度,大きくなると,左右駆動輪の回転数を制限すれば良いわけです。これがデフロックです。いろいろな方式があります。以前,よく使われていた「ビスカスカップリング」では,左右の駆動輪にそれぞれつながる多数の円板の間にシリコンオイルを入れておきます。通常は,左右駆動輪の回転数の差が小さいので,この円板間の回転数差は小さく,オイルは加熱されません。ところが,片輪がぬかるみに入ると,左右駆動輪に大きな回転数の差が生まれます。これにより,オイルが過熱し,膨張します。これを「ハンプモード」と言います。膨張したオイルは,左右の駆動輪に別々につながっている円板を密着させます。これにより,左右の駆動輪は同じ回転になります。つまり滑っている方の駆動輪から,滑らない方の駆動輪に駆動力が伝達されます。 ●最近は? いったん滑ってからデフロックをかけるのでは,ショックがあり,あまり良くないので,左右駆動輪の回転数を監視する電子制御方式もあります。これは電磁力で係合する力を変えることができる多板クラッチを使い,舵角が小さい(=直進)時にもかかわらず,左右駆動力の回転数差が大きい場合には,その回転数差に応じて,デフロックの強さを変える方式もあります。 最近の4WDは,すべりを生じてから2WD→4WDへ切り換える方式ではなく,駆動輪のすべりを検出し,電子制御の多板クラッチを使い,徐々に4WDに切り換える方式が一般的です(これをアクティブ・トルクスプリット方式といいます)。 簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

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