公的な専門機関が新幹線車両と自動車の車内のそれぞれの電磁波を検証した例がありませんから、両者を比較した数値を正しく知りえる者は皆無かと思います。 なお、我々の住む地球そのものが巨大な磁石のようなものであって、常に北極(N極)と南極(S極)の間に磁力線を生じています。方位磁石が常に北を示すのもそれによるものであることはご存知でしょう。 電磁波はこの磁力線の向きが1秒間に何度も向きを変える、一定の周波数をもったものです。 異常なまでに強い電磁波があると方位磁石が狂う、あるいはAMラジオに強いノイズが現れ正常に聴取できない、という事象が起こりますからシロウトでも簡単に電磁波の影響の強い地点を凡そ知ることができます。 また、電磁波は、その周波数や波長によってそれぞれ異なった性質を持ちます。 電子レンジの中で食品を加熱させるのも電磁波ですが、自然界に欠かせない光もまた電磁波の一種です。 ヒトは波長400nm(ナノメートル)程度の電磁波を「青」と感じ、700nm程度の波長の電磁波を「赤」と感じます。 このようにごく限られた波長の電磁波のみ、ヒトは視覚により感知しますが、だいたい350nm以下、あるいは800nm以上の波長はヒトには分かりません。 このように一口に電磁波と言っても、波長などの違いにより全く無害であったり、火傷を負わせたㇼ、あるいは発がん性が疑われる(実証されていない)ものであったりしますから、電磁波の強弱や量だけけで判断するのは如何なものかと。 それと電磁波の性質は電気に似ていて、金属板や金網などで簡単に遮蔽できます。 雷が落ちても近くのビルに避雷針があったり電線の下であれば、雷電流はそこに流れて人的被害が起きないのと同様、磁力線・電磁波もまた、金属の中を通ります。 たとえば電子レンジ。 ガラス窓には金網状の金属板(専門的にはパンチング鋼板という)が付いています。 これにより食品(水分を含んだ有機物)を発熱させる電磁波が筐体の外に漏れるのを防いでいるわけです。 あるいは病院の脳波測定室や心エコー測定室の壁・床・天井の裏側は金網状のものがはりめぐらされていて、これにより磁力線や放送・無線機器の地上波をカットし、正確な測定ができるようにしてあるのです。 なお、自動車のイグニッションから発する電磁波は、鋼板でできたボンネットでほぼ完全に遮蔽されています。ボンネットとキャビンの間も鋼板の壁が作られています。 特にスパークプラグは合金製のエンジンのシリンダーブロックに密閉されていますし。 だからこそAMラジオ放送を聞きながら快適にドライブできるのです。 また、新幹線に限らず全ての電車の高圧線は絶縁材を挟んで鋼管に収められ、高圧機器も金属製の箱に収められています。 唯一、架線とパンタグラフ、制御器から台車に電流を送る配線のみ磁力線を発しますが、そもそも車体が金属製ですから客室内では電磁波がカットされます。 健康被害というと、ネット上の怪しいサイトが発信する魔情報を信じ、疑心暗鬼になったり過剰に心配する方が却って体に悪いのではないかと思えます。