質問者様のYahooの記事にある試乗会は、マツダがジャーナリストを招いて行われたもので、他の自動車雑誌等のメディアでも紹介されていますね。
マツダより招待を受けていますから、あまりネガティブな内容は書けないことになっています。
マツダが現在利用している4WDシステムは、いわゆる「スタンバイ式4WD」といわれるものです。
スバルやアウディのようなセンターデフ、もしくはそれに類するものから前後輪にトルク配分する本式「フルタイム4WD」とは明確に異なるものです。
但し、スタンバイ式4WDといはいっても、かつてのビスカスカップリングやRBTとは異なった「電子制御カップリング」を利用しています。
通常の直線走行ではほとんどFFなのですが、各種センサーと連動して後輪へのトルク配分を行っているため、タイムラグが少なく、エンジンブレーキでも四駆が機能します。
なので、振り回してドリフト走行でもしない限りは、フルタイムと区別つかないものと思います。
これは横滑防止装置などの電子デバイスの発展による技術革新でもあります。
マツダとしては、スバルと比較されて「どうせスタンバイ式でしょ?」と言われることをとても気にしているようです。
スバルはエンジン縦置のAWDなので、エンジン横置FFベースのマツダの四駆とは根本的に素性が異なるのですが、それでもマツダとしては「ほら、マツダの四駆はかなりいけるでしょ? フルタイムみたいでしょ?」 ということをメディアを通じて示したかったようです。
このところマツダのカタログにも「i active AWD」の説明として、通常走行がほぼFFである旨の記載がなくなっています。
その代わりに色々と制御方法の説明が入り、詳しくない人が読むとすごそうに感じ、詳しい人が読むと核心に触れていないので正体がわからなくなっています。
これは「スタンバイ式」と言われないがためのカモフラージュなのでしょう。
同様の傾向はスズキにもあって、例えばハスラーのカタログ見ても4WDの正体が何だかわからない。
スズキはこのスタンバイ式4WDを「フルタイム4WD」と背伸びした表記をしていますが、消費者を混乱させるので大いに問題あると思います。
同様に、マツダもAWDという言葉を使うのには無理がありますね。
AWD(全輪駆動)とは、4WDの中でもスバルやアウディのようなフルタイム4WDを区別する意味で生まれた表現だからです。
マツダとしては、その一員として認めてもらいたいのでしょう。
とはいえ、世の中は、この電子制御カップリングを利用したスタンバイ式四駆が主流になりつつあります。
少し前のスタンバイ式と比較すると飛躍的に性能は向上しているのは事実です。
余談ですが、スタンバイ式四駆が燃費がいいのは、通常2WDで走っているからではありません。
装備が簡素で軽量なので燃費に有利というわけです。
仮に常時四駆で走っても燃費はほとんど変わらないのですが、後輪を駆動するドライブトレインの耐久性が、常時四駆に適応していないということが主な理由です。
以上、ご参考になれば幸いです。