匿名さん
元南海の新山彰忠投手を知ってますか? 1962年 新人らしからぬ落ちついたプレート・マナーに王将クラスの風格がある。
ところがピッチングの内容はというと王将クラスにはかなり距離があるようだ。
まず第一にスピードが不足している。
キャンプ・インがおそかったので調子を整える段階であることはたしかだが、尾崎や城之内のようなすご味がない。
スリークォーターから整った投げ方でストレート、カーブ、スライダー、シュートを投げわけるが、打者に対する威圧感はとぼしい。
きわどいコースにはいった球は打たれないが、ストレートでもカーブでもコースがあまいとすぐいい当たりをされていた。
六回まで八十六球投げたが、ストライクは五十八球でボールは二十八球だった。
つまりストライクの二にボール一の割り合いだ。
でも打たれて点をとられた二、三回は、このストライクとボールの比率が三対一の割り合いになった。
六イニングで一つしか四球を出さなかったことを考えても、コントロールのよいピッチャーであることは立証ずみ。
しかしそのコントロールのよさがかえってアダになってストライクを投げすぎるピッチャーという感じさえする。
長所は外角球にすばらしいコントロールを持っていること。
プレートいっぱいに投げ込んでくるカーブも、外角いっぱいにきまったときはいいが、肩口から真ん中にはいった場合はひとたまりもない。
二回藤本(伸)にタイムリーを打たれた球がそうだったが、これは新山にとってもっとも危険な球だ。
相手の村瀬の球はなんともいえない重いひびきで藤尾のキャッチャー・ミットにおさまっていたが、新山の球を受ける野村のミットはポン、ポンと軽い音。
あの音だげから判断してもボールは軽い感じだ。
パ・リーグには大毎、東映、西鉄というパワーのあるバッターがそろっているチームが多いから前途多難だが、完全にできあがったつぎの登板に注目したい。
法大出身、1㍍79、75㌔、右投右打、二十二歳、背番号10。