今から30年前、いや、もう少し前か? 細かい数字はどうでもいい、今となっては。30年前、マークVをスレイバーに変えた。同じ部活の仲間が「攻撃型だからスピードがなきゃ話にならない」と 全員がそう言った。 あのときのことはまだはっきりと覚えている。 スレイバーに変えてからしばらくは、マークVの丸まるようなとび方が良かったなと後悔することが多かった。軽くツツいてもとびすぎてしまうし。 でも、1ヶ月くらいしてから、ツツかなきゃいいんだと思った。台上でも弱い球がきたら、きちんと払う。チャンスがあれば強打する。 もし、あのとき、スレイバーに変えていなかったら、その後の私はなかったかもしれない。でも、私はスレイバーが好きだというわけではなかった。それしかなかったから使っていただけだった。 あの頃のスレイバーは、今で言うとテナジー80に相当すると思う。38ミリ球を打つと、少し硬めでプリプリとした弾力があった。軽く当てただけで気持ち良くとんだ。 ラケットは当時柔らかいものを使っていたので、そのせいもあって、回転が強い球を受けると、手にズシンと響いた。その回転に負けないようにしようと、無意識のうちに手首を使ったドライブを覚えた。とてもスピンがかかった・・・