ベルデホはスピードがあって駆け引きもできるし、なかなかいいボクサーですが、現時点で同じ階級の歴史的グレートとまともに比較するのは、いくらなんでも早過ぎる。
先日のプロ17戦目で、ようやく10回戦に上がったばかりです。
名前のある選手とはやってないし、本当に試されるのはこれから。
力の差がはっきりしている格下相手なら、ホープとして期待されるレベルの選手なら、誰でもそこそこいい試合はできます。
ベルデホはガードへの意識が高く、力の差がはっきりしていても、相手が元気なうちはけっして無理をしようとしない。
耐久性への懸念を感させる。
対戦相手のレベルが上がって来ると、ディフェンシブなリスク回避の傾向が強まって行きそうな気配も濃厚。
ペースポイントとジャブ(軽打)に偏向し、ホールディングの反則に甘過ぎる現在のレフェリングを考慮すれば、ベルデホのようなタイプが安全策に流れるのはやむを得ない面もある。
そうなってしまった場合、トップスターを目指すためには、センシブルな動きに一層磨きをかけるのはもちろんのこと、打ち終わりを狙う単発の精度をグンと上げなくてはならない。
体とパンチにパワーのある本物のパンチャーに攻め込まれたら、現在のように余裕を持ってワンテンポ早くさばくことができるのか。
手足の速い本物のアウトボクサーに、間断なく出はいりされジャブを突かれた時、どこまで対応できるのか。
勘とタイミングに優れた本物のカウンターパンチャーに対して、微妙に間合いをずらしながらシビアな駆け引きを続け、流れを引き寄せるメンタル・タフネスがあるのかないのか。
確認するべきポイントはたくさんある。
格下相手にいい試合ができたからといっても、それが将来の大成を確約してくれるわけじゃない。
これから対戦相手のレベルも違ってくるでしょうから、今後の推移を見守るのが大切です。