先に結論を書かせて頂くと、引火のリスクは高くなると思います。
しかしその理由は、乾電池の1.5Vやそこらの電圧や、それで動く6Vくらいのモーターの整流子から出る火花とは別な所にあると私は考えます。
私は時々トレーラーを作っており、一応は船舶用も作っていますが、私は船舶免許を持っておりませんので、船体自体に関しては素人です。
元電気屋で、本業は超重量級の運行管理です。
危険物を扱う事もあれば、当然甲種の取扱い免許も持っています。
私としては、電気機器のプロで、危険物取扱任者としての私の解釈による回答を付けさせて頂きます。
ガソリンは灯油と同じ第4類の危険物ですが、灯油よりもやや引火しやすい油ですし、一旦引火すれば灯油よりも爆発炎上しやすい性質があります。
しかし、灯油ポンプのモーターの火花で引火するかと言われると、明らかに静電気による引火の方がリスクが高いと思いますよ。
静電気と言っても、人間やその衣服から発生する物だけが原因ではありません。
ガソリンは移動するだけで帯電する物質です。
ガソリンスタンドの給油ノズルから、一度に一定以上の流量が出ないのは、帯電して発火しない様にする為に、法令により1分当たりの圧送量が制限されている為です。
※実際には法規制よりも厳しい自主規制の圧送量となっている所が大半です。
また、船を海上に浮かべたまま給油する時は波により揺れていますので、給油時は特に移動量が増えます。
ガソリンよりも基準の緩い灯油用の給油装置では、静電気によるリスクはより高くなる可能性があります。
これに加えて、給油する人間が帯電していたり、周囲に大きな電位差のある物などが置かれている場合は、静電気により電弧(英字表現するとアーク)が発生し引火の原因となる事があります。
この電弧は数千ボルト以上の電位になるとされ、乾電池の1.5Vやそこらの電圧や、それで動く6Vくらいのモーターの整流子から出る火花とは明らかに別物です。
電子式ライターの圧縮式着火装置から出る火花とほぼ同様の物であり、引火の原因となり得ます。
●法令以上に早く給油する事は、非常に危険な事であり、絶対にお勧め出来ません。
電動ポンプで給油なさる事自体は悪いとは思いませんが… 怪しい安物の中国製ではなく、国産のしっかりした物を使用して下さい。
私個人が保証出来る訳ではありませんが、灯油だけでなく軽油にも対応した物であれば、構造上ガソリンの給油には耐えられると思います。
まあ、そんなに無理して電動の物を使うよりも疲れにくいハンドポンプを使うと言う方法もあります。
同じハンドポンプでも上下押し込み式の簡易な物は結構疲れますが、世の中にはロータリー式の物もあります。
ロータリー式の物は大抵ドラム缶用の大きな物ですが、吸入パイプをカットして口金の部分を多少加工して使っている人もいます。
高低差の無い平坦な場所や逆高低差の場所で給油するなら、ロータリー式の方が楽です。
狭い場所で高低差を利用して給油出来ない場合に有効な器具だとは思います。
手動の方が電動よりも構造が単純で、壊れにくとは思います。
シーズンオフは何か月も使わずに放置なさるのでしょうから、電動ではなく手動をお勧めします。