まあカートコースを走るレーシングカートに対して馬鹿でかい車(軽自動車だろうがF1だろうが一緒)で勝負を挑むようなものですね。
設計荷重:WW2期の戦闘機の6~7G程度に対し、エッジ540などのアエロバット機は12G。
安全係数を乗じているとはいえ当時の設計手法では怪しいものですから、WW2期の戦闘機で10G旋回をすると空中分解する機は少なからずあるでしょう。
耐Gスーツ:WW2期にはありませんでした(設計荷重が低い理由の1つ)。
旋回性能:400km/h以下ですとWW2期の戦闘機は4G程度の設計荷重に達しない旋回で失速するのが普通。
一方アエロバット機は10Gオーバーの旋回ですら可能。
これは同じ速度の場合で旋回半径が2倍以上違うことを意味します。
ロールレート:WW2期の戦闘機の90~180°/sec程度に対しアエロバット機は400°/sec以上。
WW2期の戦闘機ではインコレクトレベル連発でしょうね。
翼面荷重:WW2期の戦闘機ではトップクラスともいえる零戦21型の108kg/m2(正規全備重量での値。
ちなみに欧米機の多くは150kg/m2以上)に対しアエロバット機は80kg/m2以下。
武装を外したり燃料を最小限にしてもこの値は上回れないでしょう。
パワーウェイトレシオ:WW2期の戦闘機ではトップクラスともいえる零戦21型の2.6kg/ps(正規全備重量での値)に対しアエロバット機は2.0~2.3kg/ps。
武装を外したり燃料を最小限にすれば多少は上回りますが互角とみてよいでしょう。
つまりアエロバット機はエンジンの絶対出力こそ300~350psと小さいので最大速度こそ低いのですが400km/h以下での諸性能は半端なく高いのです。
ただ、空気抵抗を減らすため視界は犠牲にされており、比較的視界のよろしくないWW2期の戦闘機(前方に馬鹿でかいエンジンがあるため)よりもさらに悪いですね。
あとWW2機の戦闘機の最大速度は飾りに近く、戦闘中の水平飛行で出せるようなものではないですが、レッドブルエアレースでの速度は機体の超過禁止速度にかなり近いです。
ちなみにWW期の戦闘機(元は1500~2500ps)を魔改造して3500~5000psに仕立てた機体の闊歩するリノのエアレースのアンリミテッドクラスは・・・自動車で言えばオーバルトラックレースみたいなものですから様相はかなり違います。